カテゴリー「■キャッチセールス秘中の秘」の12件の記事

2006.08.10

旅の途中・・友きたろ・・・はははは

僕はこのBLOGは仲間には知らしていない。
意識することでかけなくなってしまうような気がしたからだ。

ところが思いがけない、コメントが昨日キャッチセールス秘中の秘~あとがきに変えて~についた。
記事にときどき出てくる「きたろー」だ。

以下にそのコメントを独断で記事に転載することにした。
ありがとうね。

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初メールだす!!
いやあー!なんちゅう懐かしい写真やねんか。いっぺんに35年前にヒュンヒュンしてまいました。よう覚えたはるなあ。ビデオでその当時を観ているようで、ホンマ涙出そうですわ。その当時の情景どころか、心の中まで描かれており、ああ、あの時はこういう事やったんかいなあとか、本人が完全に忘れてしまってる事まで出てきて、これはもう、個人の財産やのうて、仲間全体の宝もんの記録ですねえ。わては18歳で出会って、ホント、青春時代を、めー一杯謳歌さしてもらっていろんな経験して、感謝、感謝の日々を過ごさせてもらいましたわ。本当にたくさんの仲間が勉強さしてもらって、巣立っていったんやなあとつくづく感じますわ。その中で、自分も一端の人間になったと勘違いして飛び出したけど、ホンマ何にも解ってなかったなあと思いますわ。でも、やっぱり1つ1つ自分が旅を重ねる度にいろんな経験が出来、頭でっかちの自分を少しは、見つめる事が出来たような気がします。。でも最近は、体力の衰えか?出来ない言い訳を常に探してる自分の行動力の無さに嫌気がさしてますけど。
そしてこのブログに出会い、何とか頑張らねばと思ってる次第です。これからも、克明な伝記、楽しみにしとります。
こんな、個人的な事ここで書いても、良ろしおしたんかいなあ!!
ところで、ついでちゅうて、何ですが!!
娘の事ですが、初めての大阪ライブで苦戦しとります。何とか人集め出来たらと思っとります。
なんともはや親バカで面目おまへん!!

2006年9月01日(金)2006  Paix2ライブツアー (大阪)
場所 【OSAKA MUSE】
 大阪市中央区心斎橋1-5-6ミューズ389ビル3F
 http://www.arm-live.com/muse/osaka/
時間  開場 18:00   開演 19:00
  料金  3000円(ドリンク別 500円)
  問い合わせ Tell 06-6245-5389
チケット
「チケットぴあ」  【Pコード】233-937
http://ap0.pia.co.jp/pia/et/onsale/ons_perform_list_et.jsp?ons_search_mode=ON&ONS_COL_SHEET_NO=144015&P_CODE=233937

 「ローソンチケット」  【L コード】52786
  http://www2.lawsonticket.com/
以上よろしゅう頼んます!!

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はははは、僕から少し解説
「Paix2」なんですが、「ぺぺ」と読みます女性ヂュオで、刑務所慰問ツアーを百数十箇所回っていて知られている。
『ひとりでできるもん!どこでもクッキング』(NHK教育)の エンディングテーマ『SAYいっぱいを、ありがとう』放送を知っている方も多いと思う。
詳細は僕のBLOGの右側にLINK ボタンがついてるので覗いてやってください。

あっこの11日の金曜日大阪城公園の松下IMP HALLのスニーカーエイジにAKIが出ますチケット必要の方はコメントください、現地で手渡します。はははは。

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2006.08.08

キャッチセールス秘中の秘~あとがきにかえて~

キャッチセールスで初成契を奇跡的な形で取った僕は自信をつけ、着々と実績を上げていった。
虹の町や梅田地下鉄コンコースでは駅員と追いかけごっこをしたり絶対無理というビルは好んで入っていった。

すべては自分の心が作り上げていくものだ・・・・そのように確信を深めていった。

諦めたときが終わり・・ということはいつの世にもよくいわれることだが、その諦めるというボーダーラインは人それぞれ事件それぞれで変わっていく・・でもそれでもなお、僕ははっきりといえる・・「諦めたときが終わりだ」と。
諦めないで犠牲にする部分もある、それを秤にして自分で判断していくしかない。

僕達は一度強く経験したことがその後の心の持ち方に大きく影響してしまう。

そして往々にしてそのことは以後の人生に制約を作り苦しくなっていくことはよくある。
でもいろいろなことを経験して強くなり、乗り越えていくしかない。
セールス以前の僕は死んでもいいからがんばるという思いが強くうまくいかないときはよく人を非難し人のせいにすることがあった。

セールス以後大きく変わったのはその部分だ。自分を少し離れたところから眺めているような感覚が生まれた。
色々な組織をつくり、戦う場面というのは激しくなっていったが、笑いながら戦っているという不思議な感覚だ。

そんなときは負けても笑えるのだぜ・・・・はははは。

きたろーは梅田支店で小松君と友達になり腕を磨き地方の店に赴任し、苦しい苦しいセールスを続け、ついに全国ベスト30に入るセールスマンとなった後、アイフォークギターアカデミーを心斎橋に作ったときは楽器卸会社にもぐりこみ、業界を勉強してくれた。そこは今世界の楽器ローラン○ブランドを起こした営業マンがいた今はなくなったギターメーカーでもあったが新製品キャンペーンをきたろーに言い含め獲得、「虫」をリーダーに企画、仲間が作ったキャンペーンが全国の楽器店で行われていった。

その後きたろーは僕の飲食業起業にあわせ、その道へ参入、基礎を学び、わが社の礎となった。

「僕たちのリンダリンダリンダ」に出てくる仲間最年少の「む」は、当時人前ではまったく口をきけない男。
会社の工場でもくもくと半田付けをしていた。

リンダリンダリンダ事件以後仲間となりどんどん感化されていき会社は心配して実家の山陰地方のサービスステーションへ転勤命令が下ったとき血を吐く、実家で静養していて生きていくことがつらくなり、一人僕に会いに来る。「大阪にいたい・・仲間といたい」と泣く。

「とりあえず家へ帰れ・・おやじにすべてを吐き出してみろ、必ずわかってくれるから・・それができたら戻っておいで」って送り返した。

数日後彼は戻ってきた。
「おやじが、お前がどんな男になるか楽しみにしてるって言ってくれた」って笑っていたっけ。
でその後また血を吐き生死の境をさまよったが、きたろーに言い含め、楽器店にもぐりこませたところその人柄が開花、ピアノセールスコンテストで全国ベスト5にランクされるまでになった。

その後、IT事業の拡張と共にわが社に参入、狙った客先は必ず獲得してくるという実力を発揮することになる、まだ開発力が完成していないときに次から次と契約を取ってくるもので、それはそれで苦しい苦しい不眠不休の開発の戦いが始まることとなってしまった(笑)

日興證券ビルにもぐりこむときに一緒に活動したセールス仲間の「虫」は郵便局へ勤めていたとき、郵便物の盗難の濡れ衣を着せられ追われるようにセールスに身を投じていたのだが、親友となり、活動のデザイン関係を受け持つことなったためにデザインに興味を持つようになり、学校へ行き、当社のデザイン関係を担当するためにもとデザイン会社へもぐりこんでその後、アメ村でデザイン会社を経営している。

この当時LIBERTYと「む」は町の小さな商店の住み込みルートセールスのバイトをして仲間と活動していて仲間と力をあわせデザイン袋物を開発し、その商店の主力商品とすることとなった。

その後LIBERTYは僕と起業し基礎を作った。IT事業の黎明期に、業界の情報を得るため、大阪日本橋の会社にもぐりこみ、当社のIT事業部の発足の礎となった。

「亀」は僕にならい車セールス、競馬新聞セールス、電話帳セールス、スポーツ用品セールスと渡り歩いていたが、大失恋をしたとき別れた彼女が僕に「彼が死ぬかもしれない」と電話してきた。これはいかんと連絡した。

その僕の言葉は
「なあ金貸してよ!」だった・・・・はははは、そして当社へ来てもらった。いまでもかれはその事実は知らない。


「昇」は「む」と同期だったが、すさまじい不幸の連続。わけわからなくなっていたとき、役所の前に連れて行き、

「ここから先は一人で入っていけ・・自分で切り開かなければ、何も始まらない」って行かせたのだけど、出てきたときはなにか生まれ変わっていて、どんどん自信を得て、後、僕のすることをまねて、音楽活動に、IT事業にと後を追いかけてきたが、あるときから僕をどんどん追い抜き、今は全国規模のIT事業者に駆け上がっていってしまった。こらーーーーーー。

ああ、人生は不思議がいっぱいで素敵だ・・・・そう思わないかい?

はははは。

ひゅんひゅんひゅんひゅん・・・・・・・・

♪ get back!
 get back!
get back to where you
once belonged ♪

GET BACK ! JO. JO.!・・uh uh uh...............


Get_1

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2006.06.29

キャッチセールス秘中の秘10~咫尺の地~

キャッチセールスの場所として虹の町や地下鉄切符売り場心斎橋筋などを徘徊するが御堂筋や本町あたりで会社の中へ入り込み、休憩中や湯沸し場にいる女性をターゲットにする方法がある。

セールスは自然とグループが発生し数人で回ることが多い。
その中で僕と同じような雰囲気のグループがいることに気がついた。
今日はそのグループについて回っている。

昼から一番に御堂筋沿いの日興證券ビルに入る。
グループのリーダー格がみんなに注意をする。
「ここは特に警備員が厳しい、見つからないように回らねばいけないはぐれたら外で待て」

僕は必死でみんなのあとをついて行く、階段を上ったり、下がったり警備員の立ち回る裏をついて走り回り湯沸し場を見て回り女性がいればセールスをする。

なれない僕はすぐにみんなとはぐれ、右往左往、社員と鉢合わせてもどぎまぎして居場所がない。
暗い階段の踊り場に身を隠すように立っていても誰かが上がってくる気配がするとあわてて逃げる。

あーーこわい、仲間を探すがみつからない、12階建ての大きなビルをいったりきたりしているうちとうとう居場所が見つからず目の前にあった、湯沸し場へ身を隠すように入り込んだ。

ところがそこには25歳ぐらいの素敵な女性がお茶をいれているところだった。

わっと驚いたが仕方なく僕はその女性にセールスを始める。
追い詰められていた僕はとうとう逃げることの出来ない咫尺(しせき)の地にいた。

やっと立っていることが出来るだけの逃げ場のない狭い狭い土地(咫尺の地)に敵と対峙したとき、身を捨ててこそ勝機は訪れる。

「あどうも!ミシン屋さんでっす!はははは、日興さん担当になりましたあはははは」

そのときであった湯沸し場へ誰かが入ってくる・・そして僕の後ろに立つ。
あーー警備員かもしれない・・・・後ろを振りむくことも出来ないでしかたなくそのままセールスを続ける。

「それでね、毎月2000円づつためていってもらうことになるんです、そしてミシンや編み機がひつようになったときいつでもそのたまった分を頭金にして以後はやはり2000円づつの分割で払っていくってことになるんです、
定価より3割ぐらい安くなる計算ですし、いつのまにかたまっていくでしょう・・現金で財布に2000円あってもすぐに買い物に消えてしまうってよくありますよね・・・・」


そのとき、そのあとから入ってきた人が声を上げる・・・・・

「あのーーそれ私が入ってもいいんですか?」

??えっえっ・・振り返ると20歳ぐらいの品のある素敵な女性だった。

「あっはいいいですよいいですう」
「そしたら私お願いします」
「あはいありがとうございます」

じゃまが入らないうちに契約を済ませなくてはいけない、
キャッチセールス最初の契約者はその会社の秘書課の赤○節子さんだった。

湯沸し場をでた僕はもう逃げていなかった。
赤○さんに信頼されたと言う思い。
堂々と廊下を闊歩し、社員のように振舞うことが出来た。

人はその苦しさに耐えられなくなってうずくまる・・しかしそのとき逃げることがかなわなくなったとき、
残された方法は無欲で戦うしかない。

そしてその無欲こそが無限の力となる。

日興證券ビルから御堂筋にでると銀杏並木に木枯らしが吹いていた。
でも僕は胸が熱く、やっと心の奥底から生まれ変わっていて、キャッチセールスの世界を全速力で走り出した。

キャッチセールス秘中の秘   ~完~

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2006.06.27

キャッチセールス秘中の秘9~今宮えびすで売る~

年が開け心斎橋支店でのキャッチセールスでの営業がはじまった。
梅田支店のときチャレンジして見事に失敗、人生最大の落ち込みようであったがもう一度本格的に一からチャレンジしてみようとした。

ところがやはり手ごわい営業である。
もっともっと自意識を無にすることが必要だった。

営業のやり方はが根本的に違う、商品を納得して買ってもらうというのではないからだ。

手法はたとえばこうだ。
道で客を捕まえる。

「あっ!ちょっとお教えてくれる?アンケートとってるんだけどお、くじ引きになっててあたればハワイ旅行なんよ、名前は?・・住所と、電話ある?OKあっ今ミシンはなに使ってる、ない?そしたらちょうどいいわ、安くいつでも取れる貯金式のがあるし、お嫁に行くときまで貯金しとこうよ。あここサイン・・・ありがとうほんなら月2000円づつな!僕とあって預かる?はははは、それとも集金のおじさんにいってもらう?どちらでもいいよ。」

まあこんな感じ。
ここで営業マンに毎月手渡しするほうを選ぶ女性はあぶない、
デート商法に近くなり会うたびに追加契約をせまり一人で6本も契約してしまうお客さんもいた。
たちの悪い、マージャン仲間になったH氏は僕を「にいさん」って呼んでいたけど、客からあづかった金は自分であづかり、市販の領収書を発行し着服。その子が店にたずねてきて彼がいなくて今月分ですって2000円差し出したときはみんなあわてたねええ。

そんなお客さんがミシン出荷に切り替えたときは、営業マンが流れ品の機械を安く買ってきてまたもうけるって形。

まあいつの時代も物事には表裏があって、僕達はそのことをいつも謙虚に自分を見つめていたいものだ。

セールスマンによって得意な話法があり、その服装もいろいろ、シルクのドレッシーなシャツに黒いシルク服
今で言う「黒服」だ。
普通のサラリーマン風のものもいる、どちらにしてもピシッとして活動をする。
相手によっては、そのまま茶に誘い休憩にいくものまでいるのだ。

そしてそのハワイがあたる懸賞は正式に会社から支給される連続番号入りではあるがキャッチセールスマンが持っているがそのまま捨てられる。決して抽選などしない。
だから心あるセールスはそのアンケート用紙は使わない。
当時超一流企業だったから決して会社ぐるみというわけではなかったが、急に大きくなるとそれはそれで矛盾が出てくるのはいつの時代にもあることだ。


店頭でのセールス活動も交代で行う、週に2,3回は回ってくる。
手法はこうだ。

心斎橋を買い物で来た若い女性を店頭で声をかける。
「彼女おお、刺繍入りのハンカチ作ってあげる、イニシャルは?、はいありがとうちょっと出来るまで奥のテーブルで待っててくれる?」

二人がけのテーブルに別のセールスがあんないする。

「あ彼女ちょうど今ハワイが当たる抽選やってる、これにアンケート書いてくれる?。。ありがとうかのじょおミシンついでに予約しとこかお嫁に行くとき絶対いるもんやし、めちゃくちゃ安くなるし。なおねがいここサイン、あもうちょっと待ってなハンカチもうすぐ出来るし・・おねがいしますサインしてくれるまでかえせへんで、はははは」
この営業は現代でもあらゆる商品をつかって行われている手法だ。

そんなセールスを目の当たりにして僕はどんどん弱気になっていった。
そんなとき正月の九日から3日間の今宮えびすがはじまる、そこに会社もテントをはり、セールスの売り場として営業する。

大阪の商売繁盛の祭りとして庶民に定着していて50万人ぐらいのひとがあつまる。
店頭での営業をそっくりそこでやるのだが僕はどんどん落ち込んで、前に出れなくなっていった。
事務の女性は「死ぬ気でやりなさい」っていってくれるがそれは逆効果・・・・・その気でここまでやってきたよ!
だからほんまに死に掛けたわって言い訳けの思いも口に出すことも出来ず、ひたすら奥でプレゼントの風船を膨らます・・・あーーなんだかなあ・・・・
幼いころ親父ときたえべっさんで僕は今風船をひたすら膨らませている・・・・・・・あーーーなんだかなあ・・・・

偶然、前を当時バンドのマネージャー役をやっていた「かめちゃん」がGETしたおんなのこと前を通り僕を見つけ声をかける・・・僕は奥で苦笑いしながら手をふるばかり・・・・・あーーなんだかなああ・・・・・・・・・・


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2006.06.26

キャッチセールス秘中の秘8 ~告知~

年の瀬の総合病院はあわただしく僕はちいさくなって待合場のベンチの端に腰をかけて検査結果を待っていた。
あー僕はどうなってしまうんだろう。

姉は二人目の子を宿したとき胸を患い、産むことを断念し、一年間を日赤桃山病院で過ごした。
その間におやじがなくなり退院してきたときはお袋は臥せっていた。
以後僕は無理に無理を重ねてきた。
仲間が増えてきて、入れ替わり立ち代りやってきて連日徹夜で語ったり、音楽で過ごす。
そんな生活が普通になっていって、ついに今日その付けの請求書が回ってくるのだ。

金はなかった。保険はないし、わずかの退職金はそっくり両親の石切の墓に使った。
残してくれた少しの金は心配した姉が上場前のある会社の株に替え管理されていた。
もし何かあったらそれを使うしかない。

不安におののきながら胸の痛みを抑えながら目をつぶる。
「お待たせしました、先生がお待ちです」
案内がある・・扉を開けて中をのぞく・・・・ドラマに出てくるシーンがそこにあった。
壁に胸のレントゲン写真が蛍光灯にたらされ浮かぶ。
医師が椅子にかけ腕を組み写真を鋭い目で眺めている。

「どうも・・・」

「あっそこへどうぞお座りください・・・・・・・・・・」
写真から目を離さず告げる・・・・・・しばらくそのまま静寂が僕の不安をさらにかきたてる。

生唾を飲み込む僕・・・だれかだれかたすけてくれ・・・・・・・・・・

医師は手元のカルテを取り眺める・・・・・・

あーーーー

医師は意を決したようにこちらに向きなおし口を開く・・・・・

生唾を飲み込む僕・・・

「はっきりといいます・・・・・」

・・・わーーーーーーーーーーきたーーーーー
全身の毛がたち、血が引いていく・・・・・・だれかあああたすけてくれーーーー


「健康です・・どこも悪いところはありません」


・・?へ?・・・・へは?・・・・ふふふははははははははは・・あら!そうなのお・・・
ふーーーだったらそんな切り出し方するかなあ・・ははははまいっかあ!はははは

その告知の瞬間僕に取り付いていた病は完全に消えていた。

よーーし新年から心斎橋でキャッチセールスだ・・やるぞおおおおおおおおお。

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2006.06.25

キャッチセールス秘中の秘7~泣いた赤鬼~

僕はもうキャッチセールスは無理だと思っていた・・からだもおかしいしこのままでは死んでしまう・・
そんなとき「きたろー」がミシンセールスをやりたいと言ってきた。

病弱なおかあさんは大丈夫か?っていってもそれを押してでも今やらねば一生後悔するって言う。
そうだよなあ、お母さんはその覚悟は出来てると思う、だから逆境のなかでもお前を生んだんだし子どもが信じたことのためにがんばるのならどんなことだって耐えてくれると思う・・親はそうあらねばいけないんだ。
それはまた自分が親の立場になったとき・・同じことが言える・・親の夢のため子どもを育てるのではなく子どもは子どもの人生を見つけ生きて行くんだ・・・親は少し離れて見届けて死んでいくんだ。

それが親の宿命・・・そうそうよく僕がみんなに言ってたよなあ日本童話「泣いた赤鬼」

村人と仲良くなりたい赤鬼はお茶やお菓子を用意して村人を家に来てと呼びかけるが怖がってきてくれない。
遠い岩山の国からたずねてきた青鬼君がその手伝いをしてくれる。
青鬼が村へ行って暴れる、そこへ赤鬼が駆けつけ青鬼を追っ払う、村人は赤鬼をいい鬼なんだと理解して楽しく過ごすようになるって話だ。

楽しい日々がつづいてふと青鬼君のことを思い出す。
逃げるとき柱で思い切り角をぶつけていたけど大丈夫か、心配になりしばらく留守にしますと書置き、青鬼をたずねて旅に出る。
山を越え谷を越え、岩山をたづねるとその戸口に張り紙がしてあった。

「アカオニクンヘ ボクハシバラクタビニデマス、ニンゲントナカヨククラシテクダサイ ドコマデモキミノトモダチ アオオニ」

赤鬼は戸口でしくしく泣くわけだ、僕達は村人のままで暮らしていければそれは幸せだ、でもそれは赤鬼のような
人のおかげだよな、そしてその影では青鬼のような無償の愛をささげる人もいるんだきっと。

そしてそれが親なんだと僕は思う。
だから僕達はせめて赤鬼のようになれるようにいろいろやっていくべきだと思うで。

まあそんなことをきたろーに言い聞かせながら僕は恥ずかしかった・・よーしもう一度僕もがんばろう。
彼は梅田店に入れる、そして僕は心斎橋店へ移してもらう。
そこは大丸そごうの向かい、宝石のしかんこうの隣だ。
そこは20人ぐらいのセールスマンがいるがほとんどがキャッチセールスをやる店である。

そこで本格的にキャッチセールスをやってみよう・・そうおもいついたものの僕は体の調子が悪い、会社をやめて保険も利かないし、左手はスキーで痛めたままでいまだに上に上がらないし、でもこのままではだめだ、一度診察してもらうしかない、そう思い立った僕は今の大阪ドームの横にある総合病院をおとづれて、レントゲンを撮り各種検査を受ける。

検査結果の告知の日が迫る年の暮れであった。

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2006.06.23

キャッチセールス秘中の秘6 ~たった一度笑うために~

Sailing day
BUMP OF CHICKEN 藤原基央

目を閉じた その 中に 見えた 微かな眩しさを
掴み取ろうとした 愚かなドリーマー
伸ばした手は閉じた目に 映らなくて途方に暮れる
射程距離から随分 遠く 滲む

どうにかまだ  僕は僕をやめな い で生きてる
たった一度 笑えるなら 何度で も 泣いたっていいや

精一杯運命に抵抗 正解不正解 の判断 自分だけに許された権利
sailing day 舵を取れ 夜明けを待 たないで帆を張った愚かなドリーマー

数えたら きりがない ほどの危険や不安でさえも
愛して迎え 撃った 呆れたビリーヴァー
目を開いた その先に 見える確か な 眩しさが
空になったハートに 理由を 注ぐ

そしてまた 僕は僕の背中 押 して いく
たった一つ掴むために 幾つで も失うんだ

精一杯 存在の証明  過ちも間違いも 自分だけに価値のある財宝
sailing day舵を取れ 悲しみも 絶望 も拾っていく呆れたビリーヴァー
誰もがみんな それぞれの船を出す それぞれの見た 眩しさが 灯台なんだ


そうだよまだ  僕は 僕の魂を持 ってる
たった一秒 生きるためにいつだっ て命がけ 当たり前だ

精一杯 存在の証明  敗 北 も 後悔も 自分だけに意味のある財宝

sailing day 舵を取れ
  冒険の日々 すべて 拾っていく呆れたビリーヴァー

精一杯運命に抵抗  決して消え は しない 僕だけを 照らし出す灯台

sailing day 舵を取れ
 嵐の中 嬉 し そうに 帆を張った愚かなドリーマー

誰もがビリーヴァー
永遠のドリーマー

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やるか?・・・やるかあ・・・・やるしかないよなあ・・・・・はははは・・よーしこい!


Sailing day ~たった一度笑うために~完~
著作権ご容赦

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2006.06.22

キャッチセールス秘中の秘5~もう許してください~

体がだるく気力が出ない、胸が痛く苦しい、微熱がつづき、頭が痛い・・・そんな日がつづく。
そんな状態にあっても仲間が集まってくると何事もなく元気そうにふるまう・・仲間は僕のいろいろなチャレンジについてきてくれそんな生き方をあこがれ、いつかみんなで何かをやろうと誓いを立てる。
次々に会社をやめそれぞれのやり方でセールスの道に飛び込んでいく・・あるものは「健康マット」を仕入れて民家に飛び込んで売る・・やっと一枚売れたと涙を流しみんなの前で喜ぶ・・そんな姿を見て遅れているものもがんばらねばと、会社をやめて溜まり場となっている我が家に転がり込む。。。

彼らは僕のよわっちい時代を知らない、神経質で、赤面症で、人前ではうまくしゃべれない、そんな僕はO型人間に生まれ変わろうとがむしゃらに生きだしたころから入社してきた後輩達だった。

だから社内でばりばり怖いものしらずのように社長や課長に食って掛かり、正論をぶつける異端者の僕を見て、やはりわがままで弱かった彼らはそんな僕に感化され半ばあこがれるように自分をぶっ潰すことを選び出した。
だが、本当の僕はそんな強い人間ではないのだ、なのに彼らは僕と同じように生きようとしだしていた。

今の僕は・・・もうだめだ・・・僕は重い病気だ・・姉が、父が、母が倒れたような病に僕もきっと侵されている・・・・
セールスも自信がない・・ただ、バンド活動の中に逃げるように夢遊病者のように身をゆだねていった。

そのようなクリスマスが近づいていたとき、弟のように可愛がってきたもっとあかんたれだった「きたろー」が僕に告げる・・・

「僕も会社やめる。セールスをやりたい!ミシンの会社に入れてください」

えーーーーーーっ・・・もう許してくれえーーーー僕はあかんねん、お前はもっとあかんて・・・・・
でもそんなことは言えない・・年老いた母親と二人きりで生きてきた彼は父親の顔も知らない・・・
そんな彼がすべてをすててこの世界に飛び込もうとしている・・・・・・・・・・・・今の大会社で高い給料で安定した仕事があってお母さんは喜んでいるだろうに・・・

あーーーもう許してください・・・どうすればいいんだ・・・・だれかたすけてください・・・・・・・・・・・・・・

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2006.06.21

キャッチセールス秘中の秘4 ~ジングルベルは誰がため~

それから数日が経っていた、しかし契約はまったく取れないでいた。
いままでの手法と違う心の持ち方が必要なのかもしれないがそれがなにかわからないままむやみに声をかけ自信を失っていった。
いろいろな方法を試した。
ある時は車で御堂筋を北から南にゆっくり走れせ、窓の外の女性に声をかける、「送っていくよ!」なんて21世紀には普通でもその当時は異常だったよなあ。

ますます混乱の中へ紛れ込みわからなくなっていった。
徘徊している間に頭が痛くなり、喫茶店で休み居眠りをしてはまた街を当てもなく歩く。
そのまま、家に帰り寝る。
夜になると仲間が集まってきて苦しさも忘れ、バンドの練習や、人生を語り癒される。でもそんな居心地のよさはセールス活動への戦いには役に立たない・・逆に逃避する場所として役立っていった。

夜更かしするので朝がつらくなる、出勤が遅れる、頭が痛いので、喫茶店で休んで居眠りしてから街を徘徊する。
売れないから疲れる、頭が痛くなる、熱が出てくる、頭が痛いから売れないんだと納得して帰る。
そんな悪循環が来る日も来る日も繰り返されていった。

このままではいけないと無理をしても結果に現われない・・・朝まったくおきることが出来なくなってくる・・・頭が痛い、胸が苦しい、熱がある・・・・あーーーだれかーーたすけてくれーーーー。

街にはジングルベルがなる季節となり、だれもが楽しげに人生を楽しんでいる・・・僕は絶望の中に居た。
仲間にそのことを告げることも出来ず、ましてやまだ手も握れないでいるチェコには連絡さえ出来なくなっていた。・・・・・・・・・・・・

もうクリスマスがやってくる。
何日も何日もづっと寝ていた・・・・熱がある、頭が痛い、胸が痛く苦しい・・・これは病気だ・・僕はもう死ぬのか・・・・・ああ・・もう本当にだめだ・・だれかーーーたすけてくれーーーーーーーー。

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2006.06.20

キャッチセールス秘中の秘3~驚愕の営業~

ライバルの小松に教えを請う・・・営業に連れて行ってもらうことになった。

朝礼をすませて二人で出かける。
梅田の地下街水のある町に入りすぐのワシントン靴店の前に来る。

女性店員が店頭で靴の整理をしている。
早速小松が声をかける。

「あっ!この靴いいな!似合うかな」
「えーえ、似合いますよ」
「そーお、あっ!そうそう彼女ミシン買ってよ、2,000えん!でええから」

「えーーッ私がかうのお?いらんわあ」
「そういわんとなっ!毎月2000円集金に来る」
「いらんいらん」
「帰りまた来るわ」

喫茶エリートを覗く・・
なんかお姉さんと小声でひそひそ話す・・おねえさんはうれしそうにうなづいている。
意味不明・・そのまま彼は出てくる・・・意味不明。

雑貨屋の路地へ入り声をかける。

「なあ2000円でええねん、ミシン」
「えっいらん帰れ!」
「うったれへんわ」
「うるさいボケ2度とくんな!」
「ブス」

わーーーーーーーーなんちゅう営業やあ・・僕は呆然とついていった。

阪神地下から国鉄中央コンコースへ曲がる。

向こうから若い女の子二人連れがやってくる。

「あーー高木さん!こんにちわあ」

「??うちら高木ちやうけど?」

「あっちがった?ごめんごめん初恋の彼女に似てたあ(^_^)はははは」
「はははは」

「あーーちょうどよかった,彼女たちいお嫁入りの準備にミシンはいっこ、なっ!」
「いらんわあ」
「そんなことないて今からはいっとたら楽やから」
「はいここに名前と住所!書いて!はいどうぞ!・・毎月2000円貯めていくで、とりあえず今月分2000円づつ頂戴!」

ふたりはあやつられるようにサインをし、2000円づつだして契約完了。

「ほんならありがとう、これからどこ行くの?」
「阪神百貨店」
「あーそうなんや、こんど来るとき僕に電話頂戴、お茶おごるし」

「ではではばいなりーーーー」

僕は驚愕のあまり少しはなれてことの成り行きを眺めているだけであった。
なんという営業なんだ・・・すごすぎる・・・こんなことを毎日彼はやっていたんだ・・・・
また電話をさせてついてきた友達と契約し、同じ人にも2本3本と重複して契約をとることも可能となる。
すごすぎる。。。僕に出来るかなあ。。。
午前中このような強引な営業を見せ付けられて僕は意気消沈していた。
昼休憩のあと彼と別れ一人でキャッチセールスをやってみることにした。

梅ヶ枝町に出て歩道を歩く・・向こうから素敵な女性が歩いてくる。

「もしもし・・彼女お、ミシンもってる?」
「もってる」
「どうもお」
そのまますれ違う。

あかん、負けてる・・・あかんで・・

次の女性・・よし声をかけよう・・・しかしそのまますれ違う・・・うーーーーあかんなんでや・

わーーーーーだれかたすけてくれーーー


~驚愕の営業~完~

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2006.06.18

キャッチセールス秘中の秘2 ~やるしかないな~

ライバル小松に最後の一日で大差を見せ付けられた僕は帰りかけた野田駅から再び夜の町へ戻り目の前の民家に飛び込んでいた。

「まあいどお!ミシン屋さんですう(^_^)」

「えーーいらんわあ!」

障子の向こうから奥さんが答える・・かまちに座り込んだ僕はかまわずしゃべりつづける。
奥さんは障子の向こうで何か内職でもしているようで出てこないままづっと顔をみないまま。

「まあそういうことで、契約しとってくださいよ、ここハンコおねがいしあああす」
「えーーはんこ押さなあかんねやったら出ていかなしゃーないな」

なんとかしゃべくりだけでも契約が取れたっていう感慨はあったがライバルとのあまりもの大差に僕は途方にくれていた。

家路に戻る車中でキャッチセールスをやってみるか・・それも経験しておかねばやり残した悔いが残るだろうなあ。
そうだ明日小松についていってみよう、どのようにするのか・・・。

そしてそれはとんでもない展開となっていく。

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2006.06.14

キャッチセールス秘中の秘1~新たなる旅立ち~

1971年11月10日

今日は締め切りだ・・僕がセールスを始めてもう3ヶ月が経っていた。
あの9月をクリアーしたあと10月には準優秀販売員の資格も取得、営業を経験してみたいということも達成した思いでいた。
自信もついたしもうそろそろ次の起業へ向けての転進へ向かってもいいかなあと思いだしていた。
今日は締切日だ。今月は目標20本にあと5本不足で一日営業に回ったが一件の契約もとれず夜となっていた。

ライバルの小松も僕とまったく同じ数を取っていてやはり残り5本だった。
小松は不動産の営業を長くやっていたが転進してミシンのセールスへ流れてきた・・・
そしてそのセールス手法は繁華街を徘徊し若い女性を掴まえるキャッチセールスだ。

夜になり、もうあきらめて帰ることにして国鉄野田で切符を買う・・改札に入る前に会社へ今日の結果だけ報告しておこうと電話をする。

「もしもし・・」

「はいはい」

「??あれ小松君?」

「はい、小松です」

「えっ?もう帰ってるの?どうやったん?」

「あー5本取ったで」

「えっ5本?・・・そうかあ・・僕はゼロ!・・もう帰るとこ・・・・」

電話を切って呆然とする・・・キャッチセールスかあ・・・・・うーーんなんだかなあ・・・
僕はそのまま改札へ行けず、踵をかえし駅を出る・・目の前の民家の戸を開ける。

「まいどお!ミシン屋でーす!」

それは新たなる苦難の旅立ちのはじまりであった。

~キャッチセールス秘中の秘~プロローグ完~

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